高年齢者雇用環境整備支援コースについて
|高年齢者雇用環境整備支援コースの目指すところ
高年齢者雇用環境整備支援コースは、高齢者の方が年齢に関わりなく生き生きと仕事を続けられるようにするという目的を持って実施されている制度です。
能力が続く限り仕事を続けるためには、職場の制度や働く環境が改善されていくことが求められますが、その整備を行った事業者に対して助成をするという形になっています。
この高年齢者雇用環境整備支援コースは、主に二つの面で高齢者雇用を促進しています。
一つは、機械設備の導入というもので、高齢者であっても働きやすい職場環境を作るということが主眼となっていて、安全かつ快適に仕事を続けられるような職場とします。
もう一つは雇用管理制度の改善というもので、高齢者の働きに対して正当な給料支払いや、定年に縛られずに長く働けるような規約を作るなどの改善を促します。
支援コースの助成内容とは?
高年齢者雇用環境整備支援コースでは、上記のような整備計画を立て、それを実行した場合、独立行政法人である高齢・障害・求職者雇用支援機構から助成金が支払われます。
そのためには、支給がなされる事業主の要件を満たす必要があります。
それぞれのケースで要件が異なってきますので、事前にその条件を満たせるかどうかをチェックする必要があります。
ここでの注意点は、単に改善計画を立てただけでは助成金支給はなされず、その計画の実行と、実際に高齢者の方の雇用が見られるということが条件となるとということです。
また、同じような内容で、自治体からなどの助成をすでに受けている場合は、こちらの制度からの助成は受けられませんので、どの助成制度を受けるのが良いかを事前に比較しておくことが求められます。
制度によって受けられる助成金と申請方法
この高年齢者雇用環境整備支援コースでは、二通りの助成金算出の方法があります。
一つ目は、整備計画によって実行した設備投資などにかかった経費の60パーセントが助成金として支払われるというものです。
もう一つは、この制度の対象となる高齢雇用者が何人職場にいるかということで算出され、一人当たり28万5,000円が支払われます。
これらの二つの算出のうち低い方の金額が助成金として支払われることになります。
また、厚労省が定めている生産性要件をクリアしている場合は、支給パーセンテージが上がります。
申請は、独立行政法人の高齢・障害業務課に必要書類やデータをそろえて提出することによって行えます。
要件の確認や支給額の算定などもここの窓口でしてもらえますので、実際の申請作業の前に一度相談に行ってみて、処理をスムーズに進めるためにきちんと確認するのも良いでしょう。